今週の講師は、性社会 文化史研究者の、三橋順子さんです。
日本で初めてトランスジェンダーとして大学教員に就任、専門はジェンダー、セクシュアリティの社会、文化史です。近年セクシャルマイノリティに関する論議が、メディアを含め多くとりあげられています。なかでも、政治家による一連のLGBTをめぐる発言は大きな波紋を巻き起こしました。セクシャルマイノリティへの偏見や認識不足がクローズアップされるなか、今後社会はどのように進んでいくのでしょうか。
未来授業3時間目、テーマは『 LGBTをめぐる社会的見解 』
原稿:
関連知識:
自民党の杉田水脈衆院議員による『新潮45』への寄稿文「『LGBT』支援の度が過ぎる」が多くの批判を集めている。これまでの杉田氏の発言や主張、関連する発言などをまとめてみた。
杉田水脈 自民党・衆院議員
「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」『新潮45』8月号
杉田水脈 自民党・衆議院 ©文藝春秋(图片来自网络,侵删)
言うまでもないが、性的指向によって人は差別されてはいけない。しかし、子どもを持つかどうかで人の価値を判断し、「生産性」という言葉を使って線引きしている杉田氏の発言は明らかに差別を助長するものだ。「生産性」が何を意味していようが、その有無や多寡によって差別されることがあってはならないし、行政によるサービスや支援を受ける権利を有することは自明である。人権についてわかっているのだろうか?
性的マイノリティを支援する全国団体「LGBT法連合会」は23日、抗議の声明を発表。杉田氏の主張は事実誤認が多いとした上で、「困難を抱えている当事者に対して侮辱的・屈辱的とも取れる内容であり、許容することができない」「当事者の人権を侵害するだけでなく、現実に存在する『性の多様性』を無視し、与野党や各種団体が進めている施策の実施に反し、国会議員としての資質に疑問を抱かざるを得ない」と強く非難した(BuzzFeed News 7月23日)。
(转自http://bunshun.jp/articles/-/8326)